2016年09月13日

探偵 神山健介シリーズ3

作品名は「冬蛾」で、作者は柴田哲孝。

【本の帯】

依頼は雪に閉ざされた会津の寒村で起きた、事故の調査だった。

そこで目にした過去の陰惨な事件の痕跡。

次々と明らかになる連続大量殺人事件!

犯人は村人の中にいるのか。

古くから伝わる昔語りに隠された歴史の闇とは!?

残酷な悲劇の連鎖の謎を、解き明かすことができるのか!

【読後後期】

私立探偵 神山健介シリーズの第三弾。

主人公は、雪深い山里に招かれた。

その地では、数年前に散弾銃による猟奇的殺人が起きていたらしいが、村人は口を閉ざして語ろうとしない。

警察にさえ届けていないという。

そして一年前と数日前に起こった殺人事件。


古い昔の因習に包まれた平家の落人村で起こった連続猟奇的殺人事件。

その村は、雪に閉ざされて密室でもある。

おどろおどろした物語だ。

なんとなく「八つ墓村」を思い起こすし、横溝正史や戸川乱歩の匂いさえする。

作者はこんな物語を一度は書いてみたいと思ったんだろうなあ・・・と想像してしまう。


村長の息子に嫁いだ美女の動向も気にかかる。

半分くらい読み進めたあたりから、探偵の謎解きが始まるので、中々手放せずに一気読みしてしまった。

ラストシーンは、やっぱり「八つ墓村」みたいだった。


同じ探偵が活躍するシリーズなんだが、毎回ちがう舞台を演出してくれるので面白くて仕方が無い。

早速、シリーズの第四弾に進むとしよう。




posted by 田沼 at 20:56| 福岡 ☀| Comment(0) | 読書のススメ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年09月09日

早春の化石 ハードな探偵が大活躍

作者は、柴田哲孝。

【本の帯】

姉の遺体を捜してほしい。

それはモデル・佳子の奇妙な依頼から始まった。

ストーカーが双子の姉を拉致、そのまま行方不明になっていた。

手掛かりは「土の中から姉の声が聞こえる」という曖昧な話だけなのだが…。

やがて死んだ犯人の過去を追ううちに、戦前の満州から続く名家の闇が浮上してきて…。

【読書後記】

探偵 神山健介シリーズの第2弾だ。

一作目は、神山健介が郷里で探偵を始めるまでの経緯や初めての調査依頼から事件に巻き込まれていく姿を描いた作品だった。

牧歌的な山里に起こった殺人事件と探偵の生い立ちが浮き彫りになる。

山里に暮らす温かい人々の交流も描かれていた。


さて今回は、完全なるハードボイルド。

作者は、これを書きたくて書きたくて仕方がなかったんだろうなあ・・・と想像がつく。

物語は、2年前に失踪した姉の行方を追って欲しいという美女の依頼から始まる。

本シリーズの特徴として、この美女の登場というのがある。

おじさんには、楽しい限りだ。


2年前の失踪には、遠い昔の因縁が美女の周辺に見え隠れする。

その因縁を追って、探偵と美女が福島周辺をあっちへ行ったりこっちへ行ったり。

盛り場の地回りや裏組織が、あちこちに暗躍する。


最後は、やっぱり大どんでん返し。


一、二作と読み進めたら、三作目「冬蛾」へと読み進めたくなるのは必定。




posted by 田沼 at 21:09| 福岡 ☀| Comment(0) | 読書のススメ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年09月02日

渇いた夏(20年前の殺人) 

作者は、柴田哲孝。

【本の帯】

死の直前、伯父が遺したものは何を語るのか。

亡き母の妖艶な写真、殺人事件の調査記録、そして謎の女……。

暴いてはならない過去だったのか!

20年前の忌まわしき事件と、再びの殺人……。

伯父の不審死の真相を追求し始めた、探偵・神山健介が自ら解いた封印とは?

【読書後記】

都会の生活に疲れた私立探偵が主人公。

故郷へ帰って来るシーンから物語が始まる。

叔父が自殺して、そのアメリカンハウスを引き継ぐためだ。

しかし、叔父が自殺するなんてどうしても納得いかない。

そこに、叔父の愛人だった女からの捜査依頼。


事件の発端は、20年前の幼児レイプとその犯人の逃走事件だった。

この20年前の事件・・・というフレーズが実に好きなんだ。

この事件に関わった人々を訪ねる内に、事件の真相がだんだん見えてくるというお決まりのストーリー。

今か今かと解決を待つ読者を引き付ける。



半分も読み進めると、犯人は大体分かって来る。

それでも、ラストに向かってページをめくる指が止められない。

最後は、映画にでもなりそうなカーアクション。

魅力いっぱいの探偵小説だ。

しかも、しかも、最後には大どんでん返し。


ストーリーは、殺伐としたハードボイルドばかりではない。

湖をバックにした小高い丘に建つアメリカンハウス。

夏なのに柔らかい風が吹き抜けていく。

そこに集う同級生たちが、癒しを醸し出す。

何か牧歌的な雰囲気も漂っている。


私立探偵・神山健介ものはシリーズ化されて、この後数冊が出版されているようだ。

引き続き飽きるまで読んでやろうと思っている。




posted by 田沼 at 20:56| 福岡 ☀| Comment(0) | 読書のススメ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする