
途中で味見をして薄いと感じたら、迷わずに味噌を投入していた。
ある日、いつものように味噌汁を作っていて、途中で奥さんに味見をしてもらった。
「ちょっと薄いけん、出汁を入れてみてん」と言われた。
出汁なんて大した意味はないだろう・・と思いつつも、奥さんの指示に従わないと後が怖い。
インスタントのカツオ出汁をちょいと投入。
・・・のつもりが、ドバッと投入してしまった。
いい加減な私らしい所作だった。
「ああ、今度は苦くなった」と思いきや。
これが案外うまい。
カルチャーショックだ。
それからというもの、味噌汁づくりが飛躍的に発展した。
まずは鍋に適量のお湯を沸かし、インスタントの昆布ダシとかつおだしを適当に投入する。
次に、2から3種類の具を刻む。
豆腐か油揚げ、さつま揚げ等々。
キャベツに白菜、人参、ナス、じゃがいも、さつまいも、もやし等々。
具は、毎日一種類ずつ変えるようにしている。
味に飽きないための対策だ。
具だくさんの味噌汁というのも奥さんの口癖だ。
味噌は、塩分に気をつけながら、お玉に5分の一程度だろうか。
これで、絶妙な味噌汁の出来上がりだ。
美味しい味噌汁ができると、朝から気分もいい。
こんな楽しい味噌汁づくりを奥さんなんかには渡せない。
今では、奥さんが起きてくるまでに味噌汁を作っておくのが私の日課になっている。