
特に親しかったわけでもないので、通夜や葬儀は欠席することにした。
ふと思ったんだが、ここ数年一度も葬儀に参加したことがない。
昔の上司や知人の訃報を聞いても、特に親しく話したりお世話になったりした記憶がないからだ。
バリバリの現役時代は、仕事関係を中心にたくさんの葬儀に参加していた。
その人との関係がどうのこうのではなくって、仕事上の付き合いだから…という理由だけで参加していた。
参加しなければ、後で・・・・という心配もあった。
葬儀というものは、残された遺族や親せき、知人が故人を忍ぶためにやるものだろう。
それが仕事上の付き合いとかお義理で参加とかだと、かえって失礼に当たるんじゃあなかろうか。
そう思うと、もういけない。
定年間近になると、お義理で参加することがどうにも苦痛になってきた。
それで、よっぽどのことがない限り、葬儀には参加しない・・・というルールが自分の中に出来上がった。
参加しなかったからと言って、誰かに何かを言わることなんて一度もない。
参加しなかったら・・・なんて、私の思い過ごしだったんだ。
ましてや定年後は一個人として生きている。
仕事上の付き合いなんてなくなったんだ。
定年したら、自分の好きなようにように生きていいはずだ。
皆からいい人と思われる必要も無いんだ。
そう思うと、随分と気が楽になった。
ちなみに、私の葬儀は不要と家族に言っている。
ついでに、無神論者なので戒名も不要と言っている。