2016年05月19日

曙光の街 今野敏


また、今野敏だ。

本屋に寄っても読みたい本がなかったので、図書館で借りてきた。

15年も前に出版された作品だ。

【本の帯】

日本でKGBの諜報活動をしていたヴィクトルは、ソ連崩壊後に解雇され、失意のどん底にあった。

そこへヤクザ組長を殺す仕事が舞い込んだ。

再び日本に潜入した彼を待ち受けていたものはー。

警視庁外事課とヤクザを相手にスリリングな戦いを展開するうちに、やがて明らかになる日ソ時代の驚くべき秘密。

【読後感想文】

今野敏が、世の中に認められだした頃のハードボイルド作品だ。

主人公は、ロシアのテロリスト。

かつては特殊部隊に所属した優秀な兵士だったが、ソ連解体後の今は生きる望みを失いかけていた。

その彼にかつての上司が、日本のヤクザの組長を殺すように命じた。

ヤクザを殺す理由が隠されたまま、彼は日本に入国。


二人目の主人公は、公安外事課の捜査官。

公安畑が性に合わなくて、ふてくされ気味だった。

ロシアのテロリストの動向を探るよう課長に命じられるが、一向にやる気が出ない。

ヤクザなんか殺されればいいと考えているからだ。


三人目はヤクザの顔役。

自分の親分が殺されるかもしれないという情報を得て、命がけで守ろうとする。

最近は経済ヤクザの台頭に嫌気がさしていた。


この三人が、それぞれの立場から組長の暗殺劇に関わり出す。


ハードボイルドであり、ミステリーの楽しさもありの傑作だ。

生き方を考え直す三人の心の内側も細かく表現されていて、読み応えもあった。

星4つの一級品だ。




posted by 田沼 at 18:30| 福岡 ☁| Comment(0) | 読書のススメ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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