2016年08月01日

ペトロ 今野敏

【作者紹介】

今野敏(コンノビン)

78年「怪物が街にやってくる」で問題小説新人賞を受賞しデビュー。

『隠蔽捜査』で吉川英治文学新人賞、08年には『果断隠蔽捜査2』で山本周五郎賞と日本推理作家協会賞をダブル受賞。


【本の帯】


考古学教授の妻と弟子が相次いで殺された。

双方の現場に残された古代文字の意味とは?

刑事と教授、異色コンビが真相に迫る!



【出版社の内容説明】


高名な考古学教授の妻と二番弟子が相次いで殺された。

それぞれ現場の壁には異なったペトログリフが刻まれていた。

日本の神代文字と、メソポタミアの楔形文字だ。

これらは犯人が残したものなのか?その意味は?

警視庁捜査一課の碓氷弘一はペトログリフに詳しい人物を探し求める。

そして出会ったのは、考古学・言語学・民俗学に通じ、さらに鋭い議論のテクニックを持つ、風変わりな外国人ージョエル・アルトマン教授だった。

刑事も教授も、真実を究める姿勢は同じ。

捜査のプロと学問のプロが、強力タッグで犯人を追いつめる。


【読後筆記】

スパイ物から空手や拳法のアクション物、リアリティのある警察小説等々の分野で多くの作品を出しており、ハズレが少ない作家と思っている。


「ペトログリフ」というのは、古代文字や記号を示す学問的な用語らしいが、虚と実を織り交ぜたて作品を造り上げる点が今野作品の妙である。

本の帯にある「古代文字が関係する殺人事件」という設定に、ついつい手が出てしまった。

かつては、イコンや沖縄遺跡、古代史ゲームを扱ったシリーズにはまったこともある。

書店で平積みされているのを視たら無視することができなかった。


神武天皇以前に朝廷が存在し、その時に使われたかも知れない文字をディテールにしているところが、発想としておもしろい。

また、警視庁の警部補と民俗学者が犯人を古代文字の謎を解き明かし、ぎこちない雰囲気を持ちながらの二人が犯人を追い詰めるストーリーにも魅了された。

刑事捜査に民間人が参加できるとは思えないが、そこは小説のおもしろみとして許容の範囲としたい。




posted by 田沼 at 22:00| 福岡 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書のススメ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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